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第56号:ヤマアラシ

LastUpdate 04.10.23

はじめに

今月のテーマはヤマアラシ。トゲトゲを体に生やしている動物です。

ヤマアラシ

ヤマアラシはいろいろな種類がいますが、 今回はアジアやアフリカにすむインドタテガミヤマアラシを紹介します。 通常ヤマアラシといえばインドタテガミヤマアラシを指すようです。

特徴は何と言っても体に生えた針でしょう。これはどのヤマアラシにも共通した特徴です。 その他の特徴は、夜行性であることや巣穴で生活することです。

身を守る針

ヤマアラシの最大の特徴である針は毛が変化して出来たものです。 敵に襲われたときは、まず針を立てて音を出します。 それでも敵が逃げないときは針を立てたまま、突然後ろ向きに体当たりします。

この針は敵の体に深く刺さり、内蔵まで達することもあり最悪の場合死んでしまうことがあります。 肉食動物は、この針の恐ろしさを知っていてヤマアラシを襲うことはまずありません。

たべもの

穀物や果実などを主に食べるので、時々人間の畑に現れ農作物を荒らすこともあります。 この他に主食ではないのですが、骨をかじったりもします。 ヤマアラシはげっ歯目*1に属しており、門歯という歯がいくらでも伸びてきます。 伸びすぎると何かと不便なので、骨をかじって歯をすり減らすのです。 また骨をかじると針の栄養として骨の成分も取ることが出来ます。

*1 門歯をすり減らす習性を持ち、リスやネズミなどたくさんの種類がいる。

住まい

ヤマアラシは巣を自分で作ります。でも時々面倒なのか他の動物が使った後の巣を利用することもあります。 巣は、長いトンネル*2の先に部屋がひとつある形をしています。 通常の出入り口の他に緊急事態の時に使う非常口も2,3ヶ所作っています。 この巣穴の中で出産・子育てをします。ちなみに父親も同居しているそうです。

*2 記録によると18mものトンネルの先に、高さ45cmの部屋を作ったヤマアラシがいる。

あとがき

あまり動物園では見たことがないような気がするヤマアラシ。 生まれたての子供にも短い針がすでに生えているそうですよ。 あの百獣の王ライオンでさえ手が出ないヤマアラシの針、一度どんなものか手にとって見てみたいですね。

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