今月の動物はニホンカモシカです。山に近いところに住んでる人は見たことがあるかもしれませんね。
生息場所は、日本の北海道・沖縄を除く地域全てです。日本以外には生息していません。 標高1500〜2000mの高い山に住んでいて、特に東北や中部の山岳地帯に多く生息しています。
通常、一頭だけかつがいで暮らします。つがいの場合で子供がいるときは一緒に暮らします。 つまり家族だけで生活するのです。他の動物のように群を作ったりはしないようです。
住んでいるところが山岳地帯なので岩場や雪が多いのですが、 ニホンカモシカはどんなところでも他と変わらず普通に歩くことが出来ます。 ただし、動作は素早くなくゆっくりとした動きです。
ニホンカモシカの天敵はクマです。クマに遭うと頭に生えている角を武器にして戦いを始めます。 もちろん負けるときもありますが、 崖や岩場など足場の悪いところなどではニホンカモシカの方が有利になります。 というのも、足場の悪いところではクマはまともに戦えないので、 それを利用してクマを崖から突き落としたりするからです。 ニホンカモシカは山岳の王者という感じですね。
これは何とも悲しい話ですが、ニホンカモシカの毛皮は非常に質がよく、 それを利用するためにかなりの数が殺されました。もちろん人間の仕業です。 あまりにも数が減ってしまったので近年、特別天然記念物に指定されました。 そうして現在では国際的に保護される立場になっています。
しかし、こうなってしまうまでに何とか出来たはずです。これは人間の勝手な行動が生んだ結果です。 同じ過ちが繰り返されないのを祈るばかりです…。
ニホンカモシカは古代から存在していて、今でもあまり姿が変わっていない動物だそうです。 それに日本にしか住んでいないので、非常に貴重な存在ですね。 これを書きながら図鑑の写真を見ましたが、なかなか凛々しい姿でしたよ。 一度この目で実際に見てみたいものです。
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