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第53号:カモノハシ

LastUpdate 04.06.26

はじめに

ちょっと変わった動物カモノハシを紹介します。 どんな風に変わっているのかは本文で。

カモノハシ

カモノハシはオーストラリアだけに棲む動物です。 川や湖などにトンネルを掘って生活しています。 水中の生活にも適応していて足には水掻きがあります。 エサも水中で捕って食べます。 カモノハシのエサとなるのは、エビや小魚などです。

ほ乳類?は虫類?

カモノハシはほ乳類ですが、は虫類のような一面もあります。 普通、ほ乳類は子を産みますがカモノハシは子ではなく、は虫類のように卵を産みます。 しかし、母親は卵からかえった子を乳で育てます。(は虫類は乳で育てません)*1 さらに乳で育てますが乳首が無く、代わりに乳腺から皮膚ににじみ出た乳を子がなめるようです。

*1 は虫類は卵を産むとほったらかしという事もあると聞いたことがあります。

くちばし

カモノハシは、くちばしが発達しています。 水中に潜っているときは目を閉じてしまうので何も見えなくなってしまいます。 何も見えないのでは困るので、代わりにくちばしの触覚を発達させたのです。 この触覚は非常に優れていて、目の代わりを果たします。 このくちばしがあるからこそ、水中で自由自在にエサを捕ることが出来るのです。

珍しいほ乳類

ここまでいろいろ珍しい特徴を紹介したカモノハシですが、他にも珍しい特徴があります。 ひとつは、体温が一定していないということ。 ほ乳類は体温を一定に保てる仕組み*2を持っていますが、 カモノハシはそれがありません。体温は他のほ乳類よりも低めの25度〜36度までを行ったり来たりします。

もう一つは、単孔目ということ。尿もフンも卵も同じ穴から出ます。 この穴のことを総排せつ孔といいます。他のほ乳類は尿道や肛門など別々に穴がありますよね。 そして、これら体温と総排せつ孔の二つの特徴は、は虫類に似た特徴なのです。 は虫類の特徴を持つカモノハシ、でもほ乳類なんですよ。

*2 この仕組みを持つ動物のことを恒温動物といいます。 逆にこの仕組みを持たない動物を変温動物といいます。一般にほ乳類や鳥類は恒温動物です。

あとがき

カモノハシと同じような特徴を持つ動物として、ハリモグラという動物がいます。 ただし、ハリモグラはカモノハシよりも進化している部分もあります。

今月は掲示板で「カモノハシも載せてほしい」といったリクエストがあったので、 それに応えました。可能な限りこのようにリクエストにも応えていきますので、 何か取り上げてほしい動物がありましたら気軽に掲示板にでも書いてみてくださいね。

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